登録/更新年月日:2008(平成20)年12月21日 |
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【定義】 学習することの学習は、学習する方法の学習(Learning how to learn)とも言われ、人々が必要な知識を得たり、直面する問題を解決したり、経験したことから意味を見出したりするための技術や能力を獲得すること、また必要に応じてそれを修正することである。すなわち、学習することそれ自体について学ぶことであり、複雑な生涯にわたるプロセスである。 【説明】 学習することの学習が、生涯学習の文脈で強調されるのは、効果的で質の高い学びを実現し、自立した生涯学習者の形成において最も重要な要素のひとつと考えられているからである。学習社会においては、学習することの学習力−学びの力量−によって学習の質・量ともに大きな差ができ、学習格差(ラーニング・ディバイド)を生み出すことにもつながることから、学習することの学習を積極的に生涯学習支援システムに位置づけていくことが求められている。 学習することを学習するためには、学ぶ喜びを実感し、学ぶことが好きになることがその第一歩である。青少年期までの学校教育では、特にこの点に留意し学習に対する意欲を重視することによって、学習することの学習をその後生涯にわたり発展させる基盤をつくることが必要である。 成人学習者にとっては、メタ認知技能−自分自身が、考え学習することについて考えることができる技能−の開発が鍵となる。メタ認知技能は、まず自分を学習者として意識し、「学習者としての自分」を見直し、自分が学習するプロセスについて理解することである。自分の学習プロセスをモニタリングし、反省的に振り返ることでその技能は開発され、効果的な学習ができるようになる。さらに、学習された事柄をより深く理解するようになり、有意義な質の高い学習が可能になると考えられている。 また、効果的に学習するようになると、自分に合った学習スタイルを認識できるようになると同時に、様々な状況において、多様なスタイルで柔軟に学ぶ技能をもつこと、すなわち学習の目的、内容、適切な学習方法を選択し、その場や時期やペースを決め、学習成果の評価についても主導できるような自己管理的学習者(self-directed learner)となることにつながっていく。 知識基盤社会において、このような学習することの学習は、各個人においてだけでなく、企業を含む組織においても不可欠なものとなり、組織が学習することを学習する「学習する組織」といった考え方や実践にもつながっている。 br> |
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参考文献 ・Smith, R.M., Learning to learn, in International Encyclopedia of Adult Education and Training (2nd ed.), Pergamon, 1996. |
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