生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:2008(平成20)年3月14日
 
 

研究課題・家庭教育に関する学習支援の体系化 (けんきゅうかだい・かていきょういくにかんするがくしゅうしえんのたいけいか)

キーワード : 家庭教育、学習継続性
松永由弥子(まつながゆみこ)
2.学習継続性の観点からみた家庭教育に関する学習の検討
  
 
 
 
   家庭教育に関する学習が生涯にわたって継続的に学ぶ内容として体系化され、そのような学習を支援する仕組みを構築するにあたっては、まずは次に述べる2点を検討する必要があると考える。
 第1点目は、家庭教育に関する学習の内容の検討である。これについて、親(保護者)として必要な資質や能力とは何か、継続的に学ぶのであれば人生のいつの時期にどのような学習を行うのか、という2つの観点からの検討が必要と考えられる。前者については、すでにこれまでに数多くの考え方が提示されている。公が学習支援する際の妥当性の観点から、これらを整理する必要は生じる可能性はあろう。後者については、人生を時系列でとらえ、学習継続性が見いだせる学習内容の配置を検討したいと考える。例えば、家庭教育の学習の観点から人生の時期を分類すると、自らが育てられる中で家庭教育を学ぶ子育て準備期、実際に子どもを持って育てる子育て実践期、自分の子育ては終わり周りの保護者を手伝う子育てサポート期に分けられる。このそれぞれの時期に、何をどのように学ぶのか、学習内容の分類を試みたい。
 第2点目は、実際に家庭教育に関する学習が継続的に行われた場合の、学習者の特徴を明らかにすることである。家庭教育に関する学習を続ける人は他の学習にも興味を持って続けるのかどうか、継続していく場合にその学習内容等が変化していくきっかけは子どもの誕生や発達と関連があるのか、家庭教育の学習を続けることは社会参加等への関心と関わりがあるかどうかなどの、学習継続性の観点からの学習者の行動特性を明らかにしたいと考える。このことは、家庭教育に関する学習者の実態を把握することになり、的確な学習支援方法の検討資料となると思われる。
 現時点では、以上の2点の検討に取り組み、最終的には家庭教育に関する学習支援の体系化を目指したいと考える。

 
 
 
  参考文献
 
 
 
 
  



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