生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:平成21年10月30日
 
 

文字・活字文化振興法 (もじ・かつじぶんかしんこうほう)

キーワード : 文字・活字文化読書図書館
手塚健郎(てづかたけろう)
1.文字・活字文化振興法
   
 
 
 
  【定義】
 我が国における文字・活字文化の振興に関する施策の総合的な推進を図り、もって知的で心豊かな国民生活及び活力ある社会の実現に寄与することを目的に、第162国会において議員立法によって可決・成立され、平成17(2005)年7月29日に公布・施行された法律。文字・活字文化の振興に関する基本理念を定め、国及び地方公共団体の責務を明らかにするとともに、文字・活字文化の振興に関する基本的な事項を定めている。
【内容】
 この法律において、「文字・活字文化」とは、1)活字その他の文字を用いて表現されたものを読み・書くことなどの精神的な活動、2)出版活動その他の文章を人に提供するための活動、3)出版物などこれらの活動の文化的所産と定義し(第2条)、その振興のための基本理念として、文字・活字の振興に関する施策の推進は、すべての国民がその自主性を尊重されつつ、生涯にわたり、地域、学校、家庭その他の様々な場において、等しく豊かな文字・活字文化の恵沢を享受できる環境を整備することを旨として行わなければならないと定めている(第3条)。
 そして、国及び地方公共団体は、基本理念にのっとり連携を図りつつ、文字・活字文化の振興に関する施策を策定し実施する責務を有すること(第4〜6条)、市町村は、公立図書館の設置及び適切な配置に努めるものとするとともに、国及び地方公共団体は、司書の充実等の人的体制の整備、図書館資料の充実その他の必要な施策を講ずること(第7条)、国及び地方公共団体は、学校教育において言語力の涵養が十分に図られるよう、教育方法の改善のために必要な施策を講ずること(第8条)、国は文字・活字文化の国際交流を促進するために必要な施策及び学術研究の成果について出版の支援その他の必要な施策を講ずること(第9〜10条)を定めている。
 さらに、第11条において読書週間の最初の日に当たる10月27日を「文字・活字文化の日」とし、第12条において国及び地方公共団体は、文字・活字文化の振興に関する施策を実施するため必要な財政の措置その他の措置を講ずるよう努めることを定めている。
【動向】
 文字・活字文化が、人類の長い歴史の中で蓄積してきた知識及び知恵の継承及び向上、豊かな人間性の涵養、並びに健全な民主主義の発達に欠くことのできないものである(第1条)にもかかわらず、近年の年齢や性別、職業を超えた活字離れ、読書離れが、読解力や言語力の衰退をもたらし、我が国の精神文明の変質と社会の劣化を誘因する大きな要因の一つとなりつつあると指摘されている。このため、国会は平成13(2001)年に「子どもの読書活動の推進に関する法律」を制定し、本法を平成17(2005)年に成立させたが、文字・活字文化振興の気運の一層の発展をめざして、それから5年目に当たる平成22(2010)年を「国民読書年」と定めることが衆議院・参議院本会議で平成20(2008)年に決議された。
 
 
 
  参考文献
 
 
 
 
   



『生涯学習研究e事典』の使用にあたっては、必ず使用許諾条件をご参照ください。
<トップページへ戻る
 
       
Copyright(c)2005,日本生涯教育学会.Allrights reserved.