生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:平成19年1月26日
 
 

早寝早起き朝ごはん国民運動 (はやねはやおきあさごはんこくみんうんどう)

national movement entitled “Early to Bed, Early to Rise, and Don’t Forget Your Breakfast”
キーワード : 基本的生活習慣子どもの生活リズム向上プロジェクト子どもの情動
山本裕一(やまもとゆういち)
1.早寝早起き朝ごはん国民運動
   
 
 
 
   今日の子どもの学習意欲・体力・気力の低下は、社会の根幹を揺るがしかねない喫緊の課題であり、家庭における食事や睡眠などの基本的生活習慣の乱れとの相関関係も指摘されている。こうしたことから、文部科学省では、平成18(2006)年度から新たに、早寝早起きや朝食をとるなど子どもの望ましい基本的生活習慣を育成するため、「子どもの生活リズムの向上プロジェクト」として所要の予算を計上し、読書や外遊び・スポーツなど様々な活動をとおして、地域ぐるみで生活リズムの向上を図る取組みを推進している。さらにこれと並行して、PTA、子ども会、青少年団体、スポーツ団体、文化関係団体、あるいは読書・食育推進団体、さらに経済界、メディア、市民活動団体など幅広い関係者から構成される民間主導の「早寝早起き朝ごはん」全国協議会が平成18(2006)年4月24日に発足し、「早寝早起き」や「朝食」をとることなどの基本的生活習慣づくりに取組む国民運動を展開し、テレビや新聞、雑誌などを活用した積極的なPRに取組んでいる。
 子どもたちが健やかに成長していくためには、適切な運動、調和のとれた食事、十分な休養・睡眠が大切である。最近の子どもたちを見ると、「よく体を動かし、よく食べ、よく眠る」という成長期の子どもにとって当たり前で必要不可欠な基本的生活習慣が大きく乱れている。
 民間機関の最近の調査によると、夜10時以降に就寝する就学前の幼児の割合は、29%にのぼるという結果が出ている。また、文部科学省の委嘱調査によると、平日24時以降に就寝する小・中学生の割合は、小学6年生で12%、中学3年生で64%となっている。さらに、国立教育政策研究所の調査によると、朝食を食べないことがある小中学生の割合は、小学生で15%、中学生で22%に達している。特に、学力と朝食の関係においては、平成15(2003)年度「小・中学校教育課程実施状況調査」によれば、毎朝朝食を取る子どもほど、ペーパーテストの得点が高い傾向にあることも明らかになっている。
 現在、家庭における食事や睡眠など、子どもの基本的生活習慣の乱れは、もはや個々の家庭や子どもの問題として見過ごすことのできるものではないところに来ている。大人のライフワークが、子どもの生活リズムに大きく影響しており、社会全体の問題として大人たちが一丸となって取組んでいくことが重要である。
 文部科学省では、子どもの望ましい基本的生活習慣を育成するための「子どもの生活リズム向上プロジェクト」を平成18(2006)年度から実施しているが、さらに乳幼児期の親子のふれあいや豊かな愛情が将来の正常な情動の発露につながるという子どもの情動等に関する脳科学等の科学的知見を踏まえ、平成19(2007)年度から乳幼児期を中心とした実践的な調査研究を推進することとしている。
 
 
 
  参考文献
・「第3回幼児の生活アンケート」ベネッセ教育研究開発センター(2006.1)
・文部科学省「義務教育に関する意識調査結果」の速報について(平成17年6月)http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/17/06/05061901/gaiyou.pdf
・文部科学省「情動の科学的解明と教育等への応用に関する検討会報告書」(平成17年10月)http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/05032201/003.htm
 
 
 
 
   



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