生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:平成18年9月27日
 
 

ふるさとひょうご創生塾 (ふるさとひょうごそうせいじゅく)

キーワード : 地域づくり活動に関する人材養成プログラム「新しい公」の担い手となる人材県民の参画と協働
鬼本英太郎(おにもとえいたろう)
1.ふるさとひょうご創生塾の定義、目的、背景
  
 
 
 
  【定義】
 兵庫県が、地域づくりのリーダーとして活躍している人や、地域づくりに意欲を持っている人を対象に実施している地域づくり活動に関する人材養成プログラム。2年制の講座として平成8(1996)年に開設された。平成18(2006)年までに9期298名が卒塾し、10期34名、11期32名が在学している。現在は県立神戸生活創造センター(神戸市中央区)を学習拠点としている。
【目的】
 社会の成熟化が進み、地域社会における個人やコミュニティの力が一層重視される中、地域づくりに意欲を持つ人たちが、時代の変化に応じた「ふるさとづくり」の理念や理論、情報や人材をつなぐ技法などを習得し、幅広い人的ネットワークを築くことの支援を通じて、兵庫県内に「新しい公」の担い手となる人材を多数輩出させることにより、県民の参画と協働による地域づくりを進める。
【背景】
 兵庫県では、ふるさとひょうご創生塾(以下、「塾」という。)の開設前においても、“こころ豊かな兵庫をめざす”県民運動を担う地域リーダーの育成と交流の場として「こころ豊かな人づくり500人委員会」(期間2年)があるなど、県域全体で、または県内圏域ごとに住民主体の地域づくりに取り組む気運は高まっていた。また、急速に進む少子・高齢化、情報化や、価値観の多様化が進むなか、地域社会がそれに対応していくためには、地域づくりのリーダーにも、さまざまな地域課題の解決にあたるための広い視野と専門的かつ高度な知識が必要であるとの認識が高まり、県において新しい学習機会の検討が始まった。
 阪神・淡路大震災はこのような時期に起きた。震災は、高齢化問題、都市づくりのあり方、災害時要援護者への対応など、それまではっきり見えなかった都市や地域社会の抱える課題を明らかにした。また、人はコミュニティを離れて生きていくことはできないことを人々に認識させた。農山漁村からの支援、多くのボランティアの活動が被災地の飢えと乾きを救った。そこには、地域と地域、人と人を結ぶネットワーク型の「新しいコミュニティ」の芽が見られた。こうした震災の経験や教訓を踏まえ、塾のコンセプトに「これからのふるさとづくりをめざし、地域課題解決の糸口を見いだし、新たな手法を学ぶ」ということが加えられた。塾は、新しい社会を切り開く強力な個性を育てる、いわば「地域づくりの“松下政経塾”」をめざして開設された。
 
 
 
  参考文献
・井筒紳一郎「成熟社会における兵庫の地域づくり」自治研究第79巻第9号、平成15年
・神戸新聞社 社説「自由で自主性のある「創生塾」に」平成8年5月29日
 
 
 
 
  



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