生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:平成21年8月9日
 
 

平成20年の社会教育法改正 (へいせいにじゅうねんのしゃかいきょういくほうかいせい)

キーワード : 教育基本法図書館法博物館法
浅井経子(あさいきょうこ)
1.社会教育行政関係の主な改正点
  
 
 
 
   平成18(2006)年の教育基本法の改正を受けて、平成20(2008)年6月11日に社会教育法が図書館法、博物館法とともに改正された。
 ここでは「社会教育法」の主な改正点を取り上げる。
■社会教育行政は生涯学習振興に寄与
 社会教育法第3条「国及び地方公共団体の任務」に次のような第2項が追加された。
「2 国及び地方公共団体は、前項の任務を行うに当たっては、国民の学習の需要を踏まえ、これに適切に対応するために必要な学習の機会の提供及びその奨励を行うことにより、生涯学習の振興に寄与することとなるよう努めるものとする。」
■社会教育行政は学校、家庭、地域住民等の連携、協力を促進
 教育基本法第13条を受け、社会教育法第3条「国及び地方公共団体の任務」の3が改正され、社会教育行政は学校、家庭、地域住民等の連携、協力の促進に努めることが明記された。この項は平成13年の改正で追加され、今回さらに内容の充実が図られた。第3項は次の通りである。
「3 国及び地方公共団体は、第1項の任務を行うに当たっては、社会教育が学校教育及び家庭教育との密接な関連性を有することにかんがみ、学校教育との連携の確保に努め、及び家庭教育の向上に資することとなるよう必要な配慮をするとともに、学校、家庭及び地域住民その他の関係者相互間の連携及び協力の促進に 資することとなるよう努めるものとする。」
■市町村の教育委員会の事務の追加
 社会教育法第5条「市町村の教育委員会の事務」の主な改正点は、
1)家庭教育関係情報の提供が加えられたこと
2)情報化の進展に対応した任務が加えられたこと
3)学齢児童・生徒を対象に放課後または休業日に学習その他の活動の機会を提供することが加えられたこと
4)人々の学習成果を活用することが加えられたこと
5)社会教育に関する情報の収集、整理、提供が加えられたこと
となっている。関係する条文は次の通りである。
(第5条の主な改正のみを掲載)
「7 家庭教育に関する学習の機会を提供するための講座の開設及び集会の開催並びに家庭教育に関する情報の提供並びにこれらの奨励に関すること。」
「10 情報化の進展に対応して情報の収集及び利用を円滑かつ適性に行うために必要な知識又は技能に関する学習の機会を提供するための講座の開設及び集会の開催並びにこれらの奨励に関すること。」
「13 主として学齢児童及び学齢生徒(それぞれ学校教育法第18条に規定する学齢児童及び学齢生徒をいう。)に対し、学校の授業の終了後又は休業日において学校、社会教育施設その他適切な施設を利用して行う学習その他の活動の機会を提供する事業の実施並びにその奨励に関すること。」
「15 社会教育における学習の機会を利用して行った学習の成果を活用して学校、社会教育施設その他地域において行う教育活動その他の活動の機会を提供する事業の実施及びその奨励に関すること。」
「16 社会教育に関する情報の収集、整理及び提供に関すること。」
■社会教育関係団体への補助金交付に際しての審議会等への諮問
 地方公共団体が社会教育関係団体に補助金を交付しようとするとき、社会教育委員会議以外の合議制の機関に意見聴取することができるようになった。条文は次の通りである。
「第13条 国又は地方公共団体が社会教育関係団体に対して補助金を交付しようとする場合には、あらかじめ、国にあっては文部科学大臣が審議会等(国家行政組織法(昭和23年法律第120号)第8条に規定する機関をいう。第51条第3項において同じ。)で政令で定めるものの、地方公共団体にあっては教育委員会が社会教育委員の会議(社会教育委員が置かれていない場合には、条例で定めるところにより社会教育に係る補助金の交付に関する事項を調査審議する審議会その他の合議制の機関)の意見を聴いて行わなければならない。」
 
 
 
  参考文献
・ http://www.mext.go.jp/b_menu/houan/kakutei/08040703.htm
・井内慶次郎、山本恒夫、浅井経子『改訂 社会教育法解説』財団法人 全日本社会教育連合会、平成20年8月改訂
 
 
 
 
  



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