生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:平成21年2月2日
 
 

視聴覚教育メディア (しちょうかくきょういくめでぃあ)

キーワード : 視聴覚教育教育メディア教育メディア研修モデルプラン情報教育
下川雅人(しもかわまさひと)
1.視聴覚教育メディア
  
 
 
 
  【意味】
 メディアという言葉は、「メッセージ」を運ぶ「メディア」というのが一般的である。日常生活では、テレビや新聞をメディアといったり、コンピュータの記憶装置などをメディアということが多い。メディアの意味には、かなり広い概念が含まれている。人間は自然・文化・社会の環境で多くを学習する。しかし、自然なままの環境の中での学習の範囲には限界がある。そこで、教育という人間の学習を援助する営みが必要となる。そして、その教育の営みを具体化するものがメディアということができる。つまり、教育は、書物、黒板、テレビ、コンピュータなどによって具体化される。この意味では、図書館も、博物館も、そこで人間の教育を具体化しているということから、メディアということができる。
 20世紀の初めに映画が教育で利用されるようになってから、「視覚教育」から「視聴覚教育」となり、そして「視聴覚メディア」となった。「メディア」という用語が使われるようになったのは、視聴覚教育の関心が、初期には「ことば」に対比させて「画像」の教育効果にあったが、現在では、教育過程全般の中の要因としての視聴覚メディアのシステム的研究への関心が大きくなったからである。システム的研究では、教育目的を達成するために、特定の学習者が、メディア活用にかかわる諸要素を統合して、教育活動全体から考え、実践を進めることになる。
【複合概念としてのメディア】
 メディアの概念は、中野によれば、「メッセージ」、「構成技法」、「材料」、「装置」、「環境」の複合であるという。「メッセージ」では言葉と画像など、「構成技法」では、メッセージの組み方であるドラマやアニメやプログラム学習など、「材料」ではビデオやCDやDVDなどの記録材料など、「装置」ではテレビ、衛星通信、携帯電話など、「環境」では博物館や図書館など、メディアを活用する場所も含まれている。「メディアとしての博物館」という場合、人々がそこで学習するという環境を意味するメディア概念の例である。
 メディアの教育効果を見るには、主として「メッセージ」と「構成技法」に焦点を置くことが必要である。そして、メディアの発展や開発を考える場合には、「材料」や「装置」の面から考えるべきである。さらに、メディアのデジタル化、新たな記録材料、双方向型の装置などの教育利用については緊急の課題である。
【メディアや活用のための教育】
 視聴覚教育メディアの発展は急速である。その進展はハードウェア、ソフトウェア、そして、使う人々の教育の順に発展が進む。メディアの発展の成果を役立てるには、これを使う人々の教育が必要である。そのために、文部科学省では、数度にわたって「教育メディア研修モデルプラン」や「視聴覚教育メディア研修カリキュラム」などを発表して、指導者の教育の促進に当たっている。他方では、学習者の教育のためにICT教育、または情報教育を進めている。
 
 
 
  参考文献
・中野照海「視聴覚教育研究の展開」視聴覚教育、1988年5月号
 
 
 
 
  



『生涯学習研究e事典』の使用にあたっては、必ず使用許諾条件をご参照ください。
<トップページへ戻る
 
       
Copyright(c)2005,日本生涯教育学会.Allrights reserved.