生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:平成20年12月31日
 
 

泉北ニュータウン学会(地域学会) (せんぼく にゅーたうん がっかい)

Senboku New Town society (a local society)
キーワード : 泉北ニュータウン地域学地域学会地域課題住民の学習力
今西幸蔵(いまにしこうぞう)
1.地域学と地域学会
  
 
 
 
  【定義】
 生涯学習や地域振興に関わる文脈の中で地域学という言葉が使用されている。一般的に地域学という場合、日本のある特定の地域について、自然、歴史,経済や文化などの各方面からの地域に関わる総合的な研究活動を指すことが多いが明確な定義はない。同様に明確な定義はないが、地域学を研究するための組織を地域学会と考えられている。地域学会においては研究者だけでなく、一般住民が中心となっている点に特徴がある。
【説明】
 生涯学習社会の発展の中で、住民が自分たちの住む地域について関心を持ち、地域の課題について学び、地域の魅力を見つけ出そうとする学習活動が地域学である。
 「山形学」「掛川学」「佐賀ふるさと学」などが知られており、全国の地域学の研究者が集う「全国地域学交流集会」なども開かれている。
 この地域学研究の中心となっているのは官民の学習機関であり、行政系では教育委員会、生涯学習センターなどであり、市民大学のような社会教育事業として地域学研究を進めている所も少なくない。 
 また民間機関では、大学や個人が事務局を運営しているケースが多いようだ。こうした民間機関の中に地域学会と呼ばれるような組織があるが、地域学会という言葉には明確な定義がなく、学問的な研究対象になっていないのが現状である。
 こうした曖昧さはあるが、地域学会として広く知られているものに,平成9(1997)年3月に東京都多摩市に設立された「多摩ニュータウン学会(Tama New Town Society)」という住民組織がある。これに次いで大阪府堺市の住民によって平成18(2006)年1月に「泉北ニュータウン学会(Senboku New Town Society )」という住民組織が設立されており、これらが地域学会と呼ばれている。
 地域学会設立の考え方について、多摩ニュータウン学会の案内をみると、「市民・大学・企業・行政のパートナーシップによる新たな地域学を目指して、総合的・学際的に多摩ニュータウンを学習・研究する団体です」とある。
 さらに同学会では、生涯学習と情報発信も視野に入れた学際的・総合的なアプローチによる研究・学習の視点、生活者の立場で自主的活動として参加する市民の視点、地域社会に貢献しうる調査・研究を行い、それらに基づき政策提言を行う社会貢献の視点も持って活動していくことを明らかにしている。
 実際には地域における研究調査活動、年次大会・研究会・講演会・シンポジウム等の開催、機関誌その他の発行、各種情報の収集・提供などが行われている。
 こうした取組は泉北ニュータウン学会でも同様で、住民にとって密接な課題を示し、研究者や行政関係者の協力を得ながら解決策を求めていくという学習活動が進展している。中央教育審議会が示している、産官学民の生涯学習プラットフォームに近い地域の学習システムとして機能するものといえよう。
 
 
 
  参考文献
 
 
 
 
  



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