生涯学習研究e事典
 
登録/更新年月日:平成27年12月31日
 
 

留学生との学習機会と大学教育の融合 (りゅうがくせいとのがくしゅうきかいとだいがくきょういくとのゆうごう)

study with foreign students and collaboration with university education
キーワード : 留学生大学教育異文化理解
大橋眞(おおはしまこと)
1.留学生との学習機会と大学教育の融合
   
 
 
 
   グローバル化時代を迎え、我が国においても留学生の増加が今後も続くことが予測されている。大学教育だけでなく、生涯学習においてもグローバル化社会への対応は、重要な課題になりつつある。生涯学習において特に異文化理解につながる学習は、自身の視野を広げるために重要な役割を果たす。大学教育における教養教育においても、グローバル化社会に対応出来る人材育成が課題となっている。このような背景をもとにして、大学教育でも様々な新しい取組が始まっている。例えば、異文化理解を促すための教育に、留学生と共に学ぶ活動を採り入れるという取組である1,2)。異文化理解に取組む生涯学習との活動は、学生にとって異文化理解を進めるために重要な働きをする。生涯学習者が異文化理解のために、大学教育における異文化理解の取組に参加することは、生涯学習者にとって異文化理解のための学びとして良い機会になるだけでなく、学生にとっても生涯学習者の存在が、学びの幅を広げる役割を果たすことになる。また、留学生にとって、異文化理解に取組む学生や生涯学習者の存在は、留学生にとって異国での学びのサポートをする共同学習者として、心の支えになるだけでなく、その地域の文化を共同学習者から学ぶ機会を得ることが出来るなど、多方面の効果を及ぼし得る。このようにして、留学生にとっても生涯学習者は、異文化理解の学びに貢献する共同学習者として、重要な存在になる。このような異文化理解のための学習グループが成立すると、お互いの異文化理解のための学びのモチベーションが上がり、グループ活動としても成果をあげることにつながっていく。
 このような形での学習グループ形成を目標として、生涯学習者が留学生との学習機会を増やしていく活動や、生涯学習者と大学教育が連携する活動などの取組を挙げることが出来る。このような学習グループの成果により、生涯学習者の異文化理解が深まることにより、生涯学習者が海外に行く機会において、学習成果を生かすような活動を採り入れることが期待される。コミュニケーション力の向上により、現地での活動範囲が広まる。また、留学生との交流によって異文化理解が深まることにより、様々な遺跡や文化の歴史的背景などにも、興味の対象が広がっていくことも期待できる。この生涯学習者の異文化理解の成果は、この後の留学生との交流や、大学教育との生涯学習者との融合の取組において反映されることにつながる。その結果、生涯学習者だけでなく、共に学ぶ留学生や大学生の学びのモチベーションに良い効果を与える。このような成果を共有することにより、生涯学習者は次世代の育成において、自らの生涯学習の成果を生かすことが出来ることを体感する。生涯学習自体が一種の社会貢献活動として重要であるという社会の認知が広まると、このような活動を支える公的なサポート体制も次第に整備されていくことが期待される。
 
 
 
  参考文献
1. 大橋 眞, 佐藤 高則, 齊藤 隆仁 : 国際交流による生涯学習と大学教育の融合の意義―韓国珍島の伝統文化を生かしたソウル大学の取り組みから何を学ぶか―, 大学教育研究ジャーナル No.9, 59-65頁, 2012年
2. 大橋 眞, 齊藤 隆仁 : グローバル教育の課題「持続可能な開発のための教育」の視点から-, 大学教育研究ジャーナル No.12, 54-61頁, 2015年
 
 
 
 
   



『生涯学習研究e事典』の使用にあたっては、必ず使用許諾条件をご参照ください。
<トップページへ戻る
 
       
Copyright(c)2005,日本生涯教育学会.Allrights reserved.